【現場レポート】水中ドローンによる橋脚の洗堀調査に出動!広島のスクールも技術支援
こんにちは。広島で水中ドローンスクールを運営している私たちのもとに、5月14日、とある重要な依頼が舞い込んできました。それは「橋脚の洗堀状況を水中ドローンで点検してほしい」という調査依頼です。
この日、広島にある水中ドローンスクールは臨時休講とし、富山県の新湊大橋へ。広島から現場までは車でおよそ650km。150kgにもおよぶ機材を積み込み、仲間と共に長距離移動となりました。
■ 洗堀点検の現場:富山県・新湊大橋
今回の水中点検の舞台は、富山県射水市に位置する【新湊大橋】。海上に架かるこの斜張橋の美しい姿は、見る者を圧倒します。近くには「海王丸パーク」があり、帆船・海王丸の雄大な姿も展示されています。この日は残念ながら帆は張られていませんでしたが、張った姿をぜひ見てみたいものです。

■ 橋脚洗堀調査の詳細と水中ドローンの活躍
今回の業務は、橋脚の「洗堀(せんくつ)」状況を確認する水中調査。洗堀とは、橋脚の周囲の地盤や海底が、潮流や波によって浸食される現象のこと。これが進むと、橋脚の基礎が露出し、最悪の場合は構造物自体の安全性に影響するリスクがあります。
私たちの使用した水中ドローンは高精度なカメラとマルチビームソナーを搭載し、濁度のある水中でも安定した映像をリアルタイムで送信可能。潮の流れも穏やかだったこともあり、スムーズに調査を実施できました。

■ 多種多様な点検方法が交差する現場
当日は私たちだけでなく、他の複数業者による同時点検も行われていました。
具体的には:
- ①UAV(ドローン)による橋脚上部の点検
- ②水中ドローンによる橋脚基礎の洗堀調査
- ③ロボット機器による斜張橋のワイヤー部の点検
こうした複数の先端技術が一つの現場に集結し、それぞれの役割を果たしていく光景は非常に印象的でした。「点検」と一口に言っても、領域ごとに異なる技術とアプローチが必要であることを、改めて実感しました。
■ 広島発、水中ドローンスクールだからこその対応力
今回のような長距離かつ専門性の高い依頼に即応できた背景には、広島で日々行っている水中ドローンスクールでの実践的な教育と技術力の蓄積があります。
当スクールでは、単なる座学や操縦練習にとどまらず、「実際の業務現場で通用する技術」を身につけるための実践的なカリキュラムを重視。プールでの基礎練習に始まり、港湾施設やダム、さらには災害現場を想定した特殊環境での訓練など、幅広いフィールドを活用しています。
「広島から全国へ」──水中ドローンの可能性を広げるという意味でも、今回のような富山での橋梁点検の機会は、我々にとって大きな一歩でした。
■ 水中ドローンの可能性をもっと知ってもらうために
広島の水中ドローンスクールとして、私たちは今後もさまざまな地域・業種との連携を進めていきます。点検分野だけでなく、漁業、港湾整備、環境モニタリング、災害調査など、水中ドローンが活躍する場は年々広がっています。
すでに全国から「講習を受けたい」「業務導入を検討している」といったお問い合わせも増加中。初心者でも扱える機体も増えているため、導入のハードルは年々下がっています。
まとめ:現場での経験がスクールにも還元される
富山での橋脚洗堀調査は、点検の重要性を再確認するとともに、私たちの技術力と対応力を社会に還元する大きな機会となりました。広島から遠方まで移動し、水中ドローンによる精密な調査を提供できたことは、我々のスクールの在り方そのものを体現する出来事でもありました。
今後も「点検技術の未来をつくる」水中ドローンスクールとして、広島から全国へ、そして水中から社会へ貢献し続けたいと思います。